市役所勤務と大学院の両立-その土台は分大経済で過ごした日々
松下 茉那さん
経済学部 地域システム学科
卒業生(2015年3月卒業)
私は神戸市役所職員として勤務する傍ら、神戸大学大学院国際協力研究科博士後期課程に在学し、大阪市立大学都市研究プラザにて特別研究員をしています。神戸市役所では、介護保険と後期高齢者医療保険の業務に携わっています。大学院では、韓国の簡易宿泊所密集地域での住民自治組織の形成について研究をしています。
経済学部で特に貴重な経験だったと思うことは、幅広い分野の授業と留学プログラムであるIBPに所属したことです。経済学部では、経済学のみならず法律や社会福祉に関する様々な講義を受けることができました。特に地域福祉に関する授業では、日本における貧困の状況を目の当たりにし強く衝撃を受けました。その授業では、社会保障や公的扶助の制度についてだけではなく、生活上何らかの困難を抱えている人に対して、行政や民間団体で行われている現場での支援実践についても学びました。この授業での学びは今の業務にも繋がっており、複合的な環境に置かれている市民のニーズを丁寧に汲み取り、必要とされている政策立案はもちろんのこと、他部署や民間団体と連携し包括的な支援を行うことへの重要性を日々実感しています。
IBPでは、留学に対する姿勢や、目的意識をもち現地で学び、そしてそれをどのようにアウトプットするのか、という点について学ぶ機会が多々ありました。それにより、現地では語学力向上だけではなく卒業論文を見据えた勉強や現地の文化を理解活動に熱心に取組めました。この経験から常に目的を明確化させそして実現させようとする力が養われ、現在の仕事や研究への取り組み方に活かされています。
今振り返ると、現在の私の土台は経済学部で過ごした経験から成り立っており、先生方をはじめ友人、そして充実した留学制度を提供してくださった経済学部に感謝の気持ちでいっぱいです。