宿泊業の経営革新
中核人材育成講座
~地域でがんばる次世代の宿泊経営者を応援します~
- 日程
-
- 基礎コース 平成29年11月20日・21日
- 応用コース 平成30年2月27日・28日
- 実践コース 平成30年3月1日・2日
- 会場
- J:COMホルトホール大分2F
〈サテライトキャンパス〉
講座概要
開催目的
産学連携による観光産業の中核人材育成・強化事業の目的は、旅館・ホテルの経営者(後継者を含む)、役員その他管理職といった次世代を担う経営者の経営力とマネジメント力の強化をすることです。
この講座の主な目的は、前年度と同じですが、テーマは「宿泊業の経営革新・中核人材育成講座」としました。
実施体制
実施主体は観光庁であり、コンソーシアムの事務局を運営する小樽商科大学の協力を得て、大分大学が事業を実施しました。
- 実施主体
- 国土交通省 観光庁
- 実施協力
- 国立大学法人 小樽商科大学
- 事業実施
- 国立大学法人 大分大学
スケジュール
基礎コース
日 時 | 報告者 | テーマ | |
---|---|---|---|
11月20日 | 13:00~13:20 | 開講の挨拶 | |
13:30~15:00 | ①日本旅館協会会長 針谷 了 氏 | 旅館経営の哲学と科学 | |
15:10~16:40 | ②観光庁観光産業課 観光人材政策室 参事官 田村 寿浩 氏 | 日本の観光政策と人材育成 | |
16:50~18:20 | ③大分県観光地域振興課長 阿部 万寿夫 氏 | おんせん県おおいたのこれまでとこれから ~RWC2019を見据えたインバウンド戦略~ |
|
19:00~ | <交流会> | ||
11月21日 | 9:30~10:50 | ①大分大学・教授 松隈 久昭 | サービス・マーケティングの基本 |
11:00~12:20 | ②大分大学・准教授 仲本 大輔 | 経営戦略の基本的枠組み | |
昼休み | |||
13:10~14:40 | ③湯平温泉「山城屋」 代表 二宮 謙児 氏 | インバウンド対応からの生産性向上と働き方改革 | |
14:50~16:10 | ④大分ベンチャーキャピタル株式会社 奈良 知宏 氏 | 旅館・ホテルの財務・資金調達 | |
16:10~16:20 | 閉講の挨拶 等 |
応用コース
日 時 | 講師名 | テーマ | |
---|---|---|---|
2月27日 | 13:00~13:10 | 開会の挨拶 | |
13:10~14:30 | ①文教大学・教授 高井 典子 氏 | 旅館経営の哲学と科学 | |
14:40~16:00 | ②楽天株式会社 トラベル事業 国内営業部 大庭 健 氏 | ネットエージェントを利用した旅館・ホテル経営 | |
16:10~17:30 | ③九州産業大学・准教授 松笠 裕之 氏 | ホテル・旅館の人材育成 | |
19:00~ | <交流会> | ||
2月28日 | 9:30~10:50 | ①小樽商科大学・准教授 後藤 英之 氏 | ビジネスプランニングⅠ |
11:00~12:20 | ビジネスプランニングⅡ | ||
12:20~13:10 | 昼休み | ||
13:10~14:30 | ③帝塚山大学・教授 姜 聖淑 氏 | 旅館女将のおもてなし経営 | |
14:40~16:00 | ④小樽商科大学・教授 猪口 純路 氏 | 旅館・ホテルのマーケティング | |
16:10~17:30 | ⑤大分大学・教授 河野 憲嗣 | 観光業における地域通貨の可能性 |
実践コース
日 時 | 講師名 | テーマ | |
---|---|---|---|
3月1日 | 10:00~18:00 | 小樽商科大学大学院・教授 旗本 智之 氏 ネクストソサエティ株式会社 代表取締役 芝 香 氏 |
観光経営人材育成マネジメントゲーム研修 |
19:00~ | <交流会> | ||
3月2日 | 13:30~14:30 | JR九州ホテル ブラッサム大分 支配人 平嶺 琢司 氏 | 「JR九州ホテル ブラッサム大分」のホテル見学 |
14:50~16:00 | 「JR九州ホテル ブラッサム大分」の運営について |
受講者の声
基礎コース
テーマ | 受講生の意見・感想(抜粋) |
---|---|
①「旅館経営の哲学と科学」 | とても魅力的な方でお話し内容も分かりやすく、あっという間でした。今現在投資直後で苦しい時期ですが強い意志で失敗をチャンスに出来るよう。持続の大切さを痛感いたしました。 |
トヨタの看板方式、異業種である旅館業にも応用して取り入れたい。素晴らしい観点だと思いました。 | |
②「日本の観光政策と人材育成」 | 国の方針・観光庁・文化庁・国土交通省等の取り組みがわかった。また外部環境、観光客の推移が知れて良かった。民泊法案の早期実現、違法民泊の取り締まり強化。外国の旅行業者と宿がうまく連携出来たら良い。 |
日本全体の観光状況などをあまり把握できていなかったので、今回お伺いして納得、今後もまだまだインバウンド増加して行く事がわかり考えさせられました。 | |
③「おんせん県おおいたのこれまでとこれから ~RWC2019を見据えたインバウンド戦略~」 | 大分県の㏚力というのはすごいと思う。心をひきつけるワードや動画、企画。とても優秀な人材が多いと思う。もしくは会議・話し合いの仕組みが良いのだと思う。 |
2019年のラグビーワールドカップの事をあまり知らなくて今回お伺いしてよかったと思います。 | |
④「サービス・マーケティングの基本」 | マーケティングの基本を学べて良かった。旅館に置き換えて今後に生かしたい。 |
労働生産性と従業員満足度、顧客満足度の相関性を知りたいと思いました。自社だけではなかなかデータが足りないので。 | |
⑤「経営戦略の基本的枠組み」 | 今年もSWOT分析をしてみようと思います。 |
初めて聞く話もあり非常に興味深く聞きました、早速自社分析をし、考えていきたいと思う。 | |
⑥「インバウンド対応からの生産性向上と働き方改革」 | 口コミの見直し、重要性を改めて感じました。海外の方にも気持ちよく利用して頂けるよう工夫を勉強させていただきました。 |
本を読ませていただいて、また生の声で成功体験を聞かせて頂いて良かった。インバウンドの方へのおもてなし(安心感)参考にさせていただきます。 | |
⑦「旅館・ホテルの財務・資金調達」 | 担当者ではないのでわからない部分も多かったが必要なことであり勉強になりました。自社に戻り分析に努めたいと思います。 |
現場にいるとこうしたファイナンス的な考え方はあまり行う機会がないように思います。こうした機会づくりに感謝いたします。 |
応用コース
テーマ | 受講生の意見・感想(抜粋) |
---|---|
①「インバウンド観光の実践」 | 観光が持っている影響力は多く語られているが、その本質的な可能性は何なのか? 勉強しなければと考えさせられています。ありがとうございます。 |
先生のお話で印象に残ったことは、インバウンドは輸出であるということと、整ったおもてなしでなくても歓迎の意が伝わることが大事である。とても気付きの多いお話でした。ありがとうございます。 | |
②「ネットエージェントを利用した旅館・ホテル経営」 | 楽天さんは強いですね。アジア・世界の中で活躍して頂きたい(日本企業として) |
OTAの活用旅行エージェントの活用が大切だと思いました。登録の施設が多くなればなるほど、その中でどうやって表示順が上がるかはやはり工夫と有料の特典が必要だと思いました。ありがとうございました。 | |
③「ホテル・旅館の人材育成」 | ホテル宿泊業にかかわらず必要な内容でした、特にマネジメント 管理職には学ぶべきだと思うとともに、自身も掘り下げていきたい。ありがとうございました。 |
人材育成について一番知識がなく知りたいと思っていたので非常に有難かったです。現在属しているのが小さな組織の為どうしてもゼネラリストになりがちですが組織の見直しは重要だと思いました。 | |
④「ビジネスプランニングⅠ・Ⅱ」 | ビジネスプラン=経営者、事業家の方々の「統合力」が。大袈裟ですが「人としての幅」みたいなものがにじみ出てくると感じており、内容はもちろん、そういった視点でも読み込むようにしています。勉強になります、ありがとうございました。 |
グループワークで実際にその土地で仕事をされている方とワークが出来たことはとても有意義でした。個人的に大学で学んでいたことと内容がリンクしていたので実際働いているからこそ分かることがあり、イメージできたのが良かったです。ありがとうございました。 | |
⑤「旅館女将のおもてなし経営」 | 旅館、おかみを科学的にアプローチ、ビジネスとして分析されている事に驚き大変興味を持ちました。生活文化・地域文化観光という視点も勉強になります。今後の研究を楽しみにしています。ありがとうございました。 |
「女将」という、知っているようで全く知らない事でした。「おもてなし」という言葉が有名になっている中で、実際に現場にいる私が、何がおもてなしなのか分かっていないことも多く、学問として研究されていることがとても面白いと思いました。ありがとうございました。 | |
⑥「旅館・ホテルのマーケティング」 | 市場志向の重要性を改めて認識出来た。資源を組織成果につなげる能力を高めていけるか勉強させられます。ありがとうございました。 |
グループワークで個々の意見が聞けてその中でもおもしろい情報が得られ良かったです。ターゲットを選ぶ、そしてコミュニケーション・ケイパビリティが合致出来ているか今一度考えてみたいと思いました。 | |
⑦「観光業における地域通貨の可能性」 | 地域通貨の可能性について考える機会となりました。通貨のイノベーションは「限定」にある点は勉強になりました。 |
宿を運営しているものとして決済方法について考える機会はたくさんありましたが、地域通貨については考えたことはありませんでした。地域が活性する中で地域通貨を上手く活用できればいいと感じました。ありがとうございました。 |
実践コース
テーマ | 受講生の意見・感想(抜粋) |
---|---|
①観光経営人材育成マネジメントゲーム研修 | 充実した研修でした。とても楽しくあっという間でいろいろな気付きが得られた。 |
旅館経営の現場をとてもよく再現したゲーム内容になっていた。 | |
1単位あたりの限界利益(貢献利益)を戦略的に増やすという、実際にホテル経営で力を入れて取り組んでいる点が、このゲームでも再現されていて、改めて気づきが得られた。 | |
②「JR九州ホテル ブラッサム大分」のホテル見学と講演 | 見学会については、(ほぼ)全ての客室タイプを部屋数、部屋の広さなどの情報を知らせていただいたうえでじっくり見学させていただき、有益だった。廊下、部屋など、いたるところに水戸岡氏の設計思想が反映しており、これがブラッサム大分のハード面の大きな売り(=プレミアム感の演出)につながっていることが理解できた。 |
講演会については、非常に興味深く、引き込まれる内容だった。講演者のプロフィール紹介から始まったが、この段階で聴衆を充分に惹きつけていた。そのうえで、運営会社のJR九州ホテルズの概要と経営理念等の紹介から始まり、続いてブラッサム大分の概要と運営に関するお話という流れで非常に分かりやすかった。 |