受賞者の声
【グランプリ】 ![]() 森野 倫子さん (済美1年) |
【大分合同新聞社賞】 ![]() 山本 翔さん (別府商業3年) |
【大分県教育委員会 教育長賞】 ![]() 江藤 美香さん (安心院3年) |
【優秀賞】![]() 黒田 千賀さん (神戸商業2年) |
【優秀賞】![]() 藤井 崇平さん (今治北2年) |
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【奨励賞】![]() 吉田絵理奈さん,田中羽衣さん, 栃原渚さん,小山美月さん (海洋科学2年) |
【奨励賞】![]() 野田 裕美さん (宮崎商業1年) |
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【努力賞】![]() 本岡 弓佳さん (小野3年) |
【努力賞】![]() 井上 智晶さん (済美2年) |
【努力賞】![]() 柚木 あゆみさん (済美1年) |
審査委員長講評
大分大学経済学部 仲本 大輔
まず、審査委員会を代表して、7回目を数える「高校生なるほどアイデアコンテスト2011」に、881人の高校生から742件の応募をいただいたことに心から感謝を申し上げたい。
さて、最初に全ての応募作品を審査員一同で興味深く拝見した。二度の書類審査を実施し、独創性、新規性、実現性、高校生らしさという観点から評価を行った。そうしたなかで、すでに実現されているアイデア、ほぼ内容が重なるアイデア、過去のコンテストで入賞しているアイデアと類似しているものは、書類審査の段階で残念ながら外した。そして、説得力があり、実現可能性が高いと考えられる作品を残したところ、今回表彰された10作品に絞られた。これらは問題意識(アイデアを考えたきっかけ)がきちんと伝わってくるものばかりであった。なかには独自にアンケート調査を行った結果も載せてその問題の重要性をはっきりと示しているものもあり、書類審査通過に向けて努力を重ねたことが充分に伝わってきた。
そして、表彰式当日に実施されたプレゼンテーションは、発表時間が限られているなかで、各自が見出した問題とそれを解決するための具体的なアイデアを非常に分かりやすく審査員と聴衆にアピールするため、入賞者は全員、よく準備をし、真剣に発表を行なったと高く評価したい。すなわち、資料などをもとに明確に問題意識を提示し、実現可能性を示すために具体化できている部分を図示するなどして述べ、実現できた場合の利点を示すことができていた。また、課題がある場合もきちんと述べていた。「なるほど」と共感してもらうために試作品を持参しているケースもあった。特に上位入賞者のプレゼンテーションは迫力があり、説得力が高く、大学生だけでなくわれわれ教員等も見習うべきところが多くあった。
グランプリに選ばれた、済美高等学校の森野倫子さんの作品「ぐんぐん伸びる!!集中力up desk ☆」は、教室で勉強する際に不都合に感じていることを具体的に示し、それらに対する解決策を図とともに分かりやすく提案している作品であった。書類、プレゼンテーション共に「なるほど」、「そういえばそうだな」等と充分に思わせる内容であった。
僅差で大分合同新聞社賞に選ばれた、別府市立別府商業高等学校の山本翔さんの作品「おうちでかんたん!地獄蒸し」は、別府が持つ地域資源を具体的に活かすアイデアであった。地元を愛し、地元ならではの資源を地域活性化につなげたいという思いが充分に伝わってきた。
大分県教育委員会教育長賞に選ばれた、大分県立安心院高等学校の江藤美香さんの作品「タッチメニュー ~点字で注文!~」は、社会的弱者が抱える、社会参加への障壁をいかになくすかという問題を解決するための1つの具体策と評価できる。社会へ向ける江藤さんのやさしいまなざしが反映された作品と言えるだろう。
日本は豊かで欲しいものがなかなかないと言われるが、まだまだ身近なところに問題やニーズがいっぱいあることをあらためて認識した。来年もさまざまな作品の応募があることを期待している。